今日は自分史シリーズです。
自分の生活圏の初めて記憶に残った3歳頃のことです。
私は南州神社の階段の登り口のところに住んでいました。
3歳〜7歳くらいまでの4、5年です。
まわりには年上のおにいちゃんばっかりでした。
ちょうど私の家(間借り)の前に一銭店屋があり
通い詰めていました。しんこ団子が美味しかったな。

そのお店はしわくちゃで小さいおばあちゃんがやっていました。
目を怪我したのか一方が白いでした。
しかし、ちっともこわくなくやさしいおばあちゃんでした。
その家の庭には、柿の木がありました。
秋になると赤く色づき、木に花火がついているようでした。
私はどうしてもその柿が食べたくて、柿を拾いに行きました。
木になっているのを取ったのか、落ちているのを取ったのか、
今は記憶がありません。その後の衝撃的な体験でその状況が
記憶から消えてしまったのかもしれません。
私は洋服で柿を拭いて思いっきり皮もむかずにかじってみました。
その柿が誰も取らずに枯れ木に花火がついているようになるまで
放置されている訳がその時わかりました。
そう、渋柿だったのです。

一目散に家へかえって、水道にしがみつきました。
子どもには強烈な味で、何回うがいをしても渋さは消えませんでした。
初めて、渋柿というものがあることを知りました。

二度と人の家の柿を黙って取るようなことはしなくなりました。